ヘスペリジンが多く含まれる食べ物!効率的に摂る方法とは?

ヘスペリジンは、みかんなど柑橘類に含まれている天然成分。体と心の巡りに働きかけ、イキイキとした生活へとアプローチしてくれるので、愛用している方も多いのではと思います。

ところが、ヘスペリジンを摂るために「毎日みかんを食べよう!」と言われても現実的には難しい。途中で飽きてしまうでしょう。

そこで今回は、ヘスペリジンの基本的な性質と、ヘスペジリンを多く含んだ食べ物たちをご紹介。ヘスペリジンを効率的に取り入れ、毎日の巡りへとリンクする方法を解説します。

ヘスペリジンとは

ヘスペリジンとは、みかんなどの柑橘類に含まれる、体と心の元気成分です。

耳慣れない語感に戸惑いを感じるかもしれませんが、栄養素的には「ビタミン様成分」に該当し、ビタミンPの1つとして扱われています。

ビタミンPとは?
ビタミンPは、現在ビタミン様(よう)物質と呼ばれており、ヘスペリジン、ルチン、エリオシトリン等の総称です。「ヘスペリジン」が毛細血管の出血を防ぐのに効果的であることを発見したのは、ビタミンCの発見者でもあるハンガリーの生化学者、Szent-Györgyi(セント・ジェルジ)博士です。 ビタミンCと共に働き、毛細血管を細菌やウイルスから守る働きがあります。またビタミンCの消耗を防ぎ、しなやかで強い血管を保ちます。
「ヘスペリジン」にはこのような末梢血管を強くする作用のほか、高脂血症を予防する作用などがあることも報告されています。
引用古くから利用されてきたヘスペリジン(グリコ)

ヘスペジリンは、古くから体の巡りに関係する栄養素として、みかんやユズ・はっさくなどを通じて様々な方法で人々に親しまれてきました。

お風呂やお茶にみかんやユズを入れる風習は、今でも各地方で名残がありますよね。ヘスペジリンはこのように、誰しも知らないうちに接している成分です。

ヘスペリジンの楽しみ方の代表例

  • ユズ風呂として体の冷えを温める
  • そのまま食べて、夏場のビタミンサポート
  • 細く切った皮を暖かいお茶として

特に冷えの厳しい冬場には、お風呂やお茶として暖かな生活をサポート。ヘスペリジンは体の巡りに働きかけ、毎日の生活をイキイキしとしたものへと導きます。

ヘスペリジンはこんな人にオススメ!

ヘスペリジンは、柑橘類などから取れる天然由来のやさしい成分です。

健康維持に役立つこともわかっており、昨今注目を集めています。体の巡りを促しビタミンCの働きサポートする効果もあるため、下記のような方には特にオススメ。

  • ブルブル寒い日々がつらい
  • 厚着しがちで大変
  • 冬場が特に苦手
  • 手足がジーンとする
  • 気温の変化を負担に感じる
  • ひざ掛けがないと仕事がはかどらない
  • マフラーが手放せない
  • 空気の乾燥が気になる
  • 生活に潤いが足りない
  • 野菜や果物をあまり食べない

みかんやオレンジにはヘスペリジンと相性の良い、ビタミンAやビタミンCなども豊富に含まれています。冬場の色々なトラブルが気になる方の、栄養補給にはピッタリです。

そのまま食べても良いですし、食べるのが苦手な方は、皮を切りお茶にして楽しんでみては如何でしょうか。

ヘスペリジンが多く含まれる食べ物5選

ヘスペリジンはみかんやオレンジなどに含まれる食べ物として有名です。

しかし、実は柑橘類全般に豊富に含まれており、シークワーサーやユズ・レモンも有力株として注目を集めています。

ここでは、ヘスペリジンを含む果物たちを、あますところなくご紹介しようと思います。

ヘスペリジンを含む食べ物一覧

  • シークワーサー
  • 温州みかん
  • ユズ
  • オレンジ
  • すだち

第1位 シークワーサー

オススメ度ナンバーワンの果実は、南国のイメージ抜群の「シークワーサー」です。

最近は缶チューハイやソフトドリンク等でも常連のように登場しているため、大半の方が目にしたことがあるのではないでしょうか。

そんなシークワーサーですが、栄養の方もたっぷり!

豊富なヘスペリジンに加えて、各種ビタミンにノビチレンやクエン酸など体に嬉しい成分が凝縮されているので、日々の栄養補給にはピッタリの果物と言えるでしょう。

シークワーサーの楽しみ方
シークワーサーは酸味と甘みのバランスが絶妙な食べ物です。摘みたてのものは酸味が強くそのまま食べるには向きませんが、熟すにつれて甘味が増すため、絞ってジュースとして楽しむのがオススメ。甘くて酸っぱい、大人の味わいを堪能できます。

また、摘みたてのシークワーサーの酸味を活かして、お醤油や塩と混ぜてドレッシングとして楽しんでみるのも一興です。

シークワーサーはオレンジやみかんのように甘い果物ではないので、ドレッシングとしての相性も抜群。生野菜のシャキシャキ感と相まって、新鮮な味わいを楽しめます。

  • 絞ってジュースにして楽しむ
  • 醤油や塩と混ぜてドレッシングとして

第2位 温州みかん

温州みかんは、わたしたちが普段食べているみかんです。

スーパーや八百屋さんで赤いネットに包まれているアレですね。最近は多少値上がりしていますが、定番果実として多くの方に親しまれています。

そんな温州みかんは、イメージ通り栄養たっぷりです。みかんと言えばビタミンCですが、ヘスペリジンの方もたっぷり。更に体内でビタミンAとなるβカロテンや、クエン酸・食物繊維なども豊富です。老若男女問わず様々な方に楽しめるヘスペジリン食材として、とってもオススメできますよ。

ちなみに、温州みかんの「温州」とは、中国浙江省にある地名。日本由来でないことに、驚きを感じる方も少なくありません。

温州みかんの楽しみ方
温州みかんは、様々な楽しみ方ができる食材です。

また、ビタミンやヘスペリジンは熱に弱い印象がありますが、実際のところはそうでもありません。そのため、厳しい冬場にもピッタリの楽しみ方も存在します。

  • 熱燗に混ぜてみかん酒として味わう
  • お茶としてポカポカと暖まる
  • お風呂に入れて体の内側から楽しむ

上記はほんの代表例。ヘスペリジンは、アイデア次第で様々な楽しみ方が可能です。

カロリーに余裕のある方は、スイーツやお料理のアクセントとして加えてみても良いでしょう。食べすぎにさえ注意すれば、幅広い嗜み方のできる魅力的な食品です。

第3位 ユズ

ユズは世界中で最も日本が消費し、親しんでいる食材です。

寒さに強い珍しい柑橘類として知られており、豊かな香りから様々な食材や加工食品に使われています。

そんなユズにも、ヘスペリジンはたっぷり。更にレモンと比べて多くのビタミンCを含んでいるため、ヘスペリジン目当てで召し上がるにはピッタリです。

そのまま食べる機会が少ない果実なので、みかんやオレンジが苦手な方にもオススメできますよ。

ユズの楽しみ方
ユズは果実が大きく酸味が強いため、そのまま食するには向きません。無理して食べてもあまりの酸っぱさに、顔をしかめてしまうことになるでしょう。そんなユズの味わい方は、「ひと手間」かけて楽しむこと。特に強い酸味は人気が高く、お酒に混ぜてユズ酒にしたり、お茶と混ぜてユズ茶にして楽しむ方も少なくありません。また、蜂蜜や水あめと混ぜて、甘味を強くして楽しむ方もいらっしゃいます。

更に日本には、「冬至の日にユズを混ぜて温める」という風習も。厳しい冬でもポカポカと暖かい、香り豊かなお風呂でユズを楽しむことが可能です。

  • ユズ茶やユズ酒として楽しむ
  • 蜂蜜や水あめと混ぜて嗜む
  • ユズを丸ごと入れた香り豊かなお風呂も

第4位 オレンジ

オレンジは温州みかんと並んで、広く親しまれている果実です。

日本に流通しているのは主にバレンシアとネーブルの2種ですが、どちらもヘスペリジンが豊富に含まれていることで知られています。

なお、ヘスペリジンは主にオレンジの白い筋や皮に含まれている成分です。そのため、効率よく召し上がるためには果肉だけでなくこれらの部位も食べなくてはなりません。

そのため、そのままでも食べやすいオレンジや温州みかんは、他の柑橘類より1歩前に出ていると言えるでしょう。

オレンジの楽しみ方
オレンジの楽しみ方は、基本的に温州みかんと大きな差はありません。柑橘類の中でも甘味が強い部類なので、好みに応じて好きに楽しむことをオススメします。そのまま食べるのも良し、ジュースやお酒に混ぜるもよし、アイデア次第で無限の楽しみ方がある食材です。

少し変わった食べ方としては、「外皮を薄く切ってご飯に混ぜる」食べ方でしょうか。白ごまや塩が乗ったご飯にあえると、一味違う引き立て効果が楽しめます。

もちろん、オレンジの皮は果肉よりもヘスペリジンがたっぷり。

ビタミンやクエン酸も含まれるため、栄養補給としても適した食べ方です。

第5位 すだち

すだちはご存知無い方がいるかもしれません。

晩夏~秋ごろに旬を迎える柑橘系の果物です。熟すとオレンジと同様に外皮に赤みがさすのですが、すだちの場合は未熟時で収穫するため、緑色のイメージが強いかと思います。

すだちは柑橘の中でも酸味が強く、外皮や筋の部分に多量のヘスペリンを含んでいます。また、ビタミンAやC・Eを豊富に含む上に、食物繊維が豊富です。

すだちの楽しみ方
すだちの醍醐味は、なんといっても秋の食物との楽しみ方。サンマの焼き魚やお刺身に調味料としてかけまわしたり、マツタケの香味を引き立てる存在としても大活躍です。更にすだちの強い酸味は、お酢としてもピッタリ。酸っぱい味わいを活かすことで、様々なお料理と合わせることが可能です。晩夏から秋にかけては、気温差が激しく負担がかかりやすいシーズン。

健康で健やかな日々のサポート的存在として、是非とも取り入れたい食材です。

ヘスペリジンを効率よく取り入れるポイント

ヘスペリジンは体の巡りに働きかけ、ポカポカと暖かく導く、元気溢れる成分です。

ただし、ヘスペリジンは体内での吸収効率が低いので、みかんやオレンジで取り入れるにはどうしても「意識的に召し上がる姿勢」が求められます。

そのためには、いくつかのポイントを抑えた取り入れ方がとても大切。

ここからは、ヘスペリジンを効率的に取り入れるために、必要なポイントをご紹介しようと思います。

ヘスペリジンを効率よく取り入れる方法の例

  • 調理法を工夫する
  • 新鮮さを重視する
  • 完熟より未熟果が〇
  • 凝縮した食品を利用する
  • 健康食品を活用する

調理法に注意

ヘスペリジンとセットで摂りたいビタミンCは、お湯に浸すと流れ出てしまいます。そのため、茹でて調理するときなどは要注意。あまり流出量が増えないように、短めにゆでるのがポイントです。

また、ユズやみかんの皮を切ってお茶にする時などは、お湯を捨てることがありませんから、あまり気にする必要はないでしょう。

新鮮さも大切!

ヘスペリジンは空気による酸化減少にも弱い性質を有しています。そのため、みかんやオレンジはできるだけ新鮮なうちに召し上がるのがポイント。皮をむいてむき出しにしたままでいると、ヘスペリジンはどんどん失われてしまいます。

もっとも、果物は新鮮なうちが一番おいしいと言われるので、通常あまり先延ばしにする方はいないでしょう。新鮮でおいしいうちに食べていれば、特に問題のない話です。

完熟より未熟果が〇

ヘスペリジンは、もともと果実を日光などの刺激から守る役割を果たす成分です。

つまり、実がなって時間が経ったものより、熟す前の果実に豊富に含まれています。この点に留意すると、ヘスペリジン狙いで果物を召し上がる時は、できるだけ新鮮なものを選ぶのがポイント。これはスーパーや八百屋さんで購入するときも同様です。

ただし、あまり未熟な果実の場合、柑橘類は強い酸味を帯びています。そのまま食べるには適さない場合もあるので、ある程度妥協するか、調理法を工夫すると良いでしょう。

健康食品を活用する

最近はヘスペリジンの健康食品も増えています。これらの製品は吸収効率を高めた「糖転移ヘスペリジン」を用いていたり、ヘスペリジンをたくさん取り入れることが出来るように加工した製品が大半です。

そのため、ヘスペリジンを効率よく取り入れたい方には特にオススメ。みかんやオレンジの糖質を避けたい方にも、向いている食品ですよ。

まとめ(ヘスペリジンを効果的に摂取するなら)

ヘスペリジンを効率よく取り入れるためには、食品の選択が大切です。オレンジやみかん、シークワーサーなど柑橘類に豊富に含まれているので、これらの食品を積極的に選んでいくと良いでしょう。

また、柑橘類はそれぞれの品種により酸味や甘味など、色々な特徴を有しています。様々な品種を取り換えながら調理することで、飽きを感じ難い魅力的な食品です。召し上がり方は様々なので、今回ご紹介した調理法を中心に、貴方だけの楽しみ方を探してみるのも面白いかもしれませんね。

なお、より効率的に召し上がりたい方には、ヘスペリジンを含んだ健康食品もオススメ。ハリのあるイキイキとした生活を過ごせるように、必要な栄養補給を支えています。

※「シークワーサー」は、正式には【シークヮーサー】が正しい表現です。